9月28日は世界狂犬病デー

更新日:2025年09月12日

世界狂犬病デー(World Rabies Day)について

9月28日ば世界狂犬病デーです。

世界狂犬病デーは狂犬病ワクチンを開発したパスツールの命日にちなんだ記念日で、ヒト及び動物における狂犬病の影響やその予防法などについて人々に知ってもらうことを目的としています。

狂犬病とは

狂犬病ウイルスによる哺乳類全般に感染しうる感染症です。

感染動物に咬まれることによってウイルスに感染し、潜伏期間のあとに発症します。

感染動物に咬まれる前及び発症前であれば有効な対策がありますが、発症後はほぼ100%死亡します。

症状は発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、疲労感といった風邪のような症状ではじまり、咬まれた部位の痛みや知覚異常を伴います。

その後興奮や不安状態、錯乱・幻覚、攻撃的状態、水を怖がるなどの脳炎症状を呈し、最終的には昏睡から呼吸停止で死亡します。

 

日本における狂犬病

日本では1956年に人の、動物では1957年に猫の狂犬病発生を最後に狂犬病は発生していません。
これは1950年に狂犬病予防法を制定し、予防対策を徹底した先人の成果です。
しかし狂犬病対策を徹底し、狂犬病が身近な存在ではなくなったことにより、狂犬病について知らない人々も増えています。
国内では1957年を最後に感染を確認されていませんが、海外で狂犬病に感染したのは1970年に1人、2006年に2人、2020年に1人の事例があります。
 

沖縄の狂犬病流行リスクが高いといわれる理由について

・狂犬病予防接種率の低さ
WHOによればワクチン接種率が70%以上あれば仮に国内に狂犬病が侵入することがあってもまん延を防止できる目安とされています。
しかし沖縄の接種率は50%前後で推移しており、狂犬病が侵入した際は県内でのまん延を防止するのは難しい状況です。

・人の管理していない狂犬病を伝播させる動物が広く分布
東南アジア・アフリカでの狂犬病の流行に重要な役割を果たしているマングース、アメリカでは狂犬病予防接種が義務付けられている州もある猫が沖縄県で広く分布しており、管理がなされていません。
そのため、一度それらの動物に感染すると撲滅が非常に困難であり、狂犬病の拡散・まん延させる危険性が高いと考えられます。

狂犬病の予防について

犬の場合

年に1回狂犬病の予防注射が義務付けられています。

ヒトの場合

狂犬病に罹患している動物に咬まれた場合、速やかにワクチン接種等により発症を予防します。

海外の狂犬病発生国に渡航する場合、特に頻繁に動物に接する場合には、渡航前に狂犬病ワクチンの接種が奨励されています。

この記事に関するお問い合わせ先

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