たばこと健康
たばこの煙には5,000種類以上の化学物質が含まれまれており、健康影響が懸念され、発がん性があると報告されている物質が約70種類存在しており、がんをはじめとして脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や結核などの呼吸器疾患、2型糖尿病、歯周疾患など多くの疾患と関係しています。
また、低出生体重児や流・早産など妊娠に関連した異常の危険因子です。
喫煙による健康影響
たばこを吸っている本人はこんな病気になりやすくなる
因果関係を推定する証拠が十分(確実)
厚生労働省:「健康に配慮した飲酒に関するガイドラインについて」(外部リンク)
喫煙と健康問題について簡単に理解したい方のために
がんへの影響について
喫煙男性は、非喫煙者に比べて肺がんによる死亡率が約4.5倍高くなっている、その他多くのがんについても、喫煙による危険性が増大することが報告されている。
循環器病への影響について
非喫煙者に比べて虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症等)の死亡の危険性が1.7倍、また、脳卒中についても、危険性が1.7倍高くなるという報告がある。
呼吸器疾患等への影響について
喫煙は気道や肺自体へ影響を及ぼすことが知られており、慢性気管支炎、呼吸困難、肺気腫や喘息等の呼吸器疾患の原因と関連している。
さらに歯周病の原因と関連があるという報告がある。
妊娠中の健康への悪影響について
喫煙している妊婦から生まれた赤ちゃんは喫煙していない妊婦から生まれた赤ちゃんに比べて低出生体重児となる頻度が約2倍高くなっている。さらに、早産、自然流産、周産期死亡(妊娠28週以降の死産と、生後1週間以内の早期新生児死亡)の危険性が高くなっている。
周囲の非喫煙者への健康影響について
受動喫煙の健康影響は、流涙、頭痛などの症状だけでなく、肺がんや虚血性心疾患等の疾患の死亡率等が上昇したり、非喫煙妊婦でも低出生体重児の出産の発生率が上昇するといった研究結果が近年多く報告されている。また、小児では喘息、気管支炎といった呼吸器疾患等、乳児では乳幼児突然死症候群と関連があると報告されている。
依存性について
たばこの成分であるニコチンによるニコチン依存は、国際疾病分類(ICD-10)や精神医学の分野で世界的に使用されている「精神障害者の診断及び統計マニュアル第4版」(DSM-IV)において独立した疾患として扱われており、たばこに依存性があることは確立した科学的知見となっています。
厚生労働省:喫煙と健康問題について詳しく理解したい方のために(外部リンク)
禁煙による健康改善
喫煙は、多くの病気と関係しており、予防できる最大の死亡原因であることがわかっており、禁煙するのに遅すぎることはありません。禁煙は、短期的および長期的に健康を大幅に改善し、さまざまな病気のリスクを低下させることが証明されています。また、禁煙は病気の有無を問わず健康改善効果が期待できるので、予防だけでなく、すでに病気を持った方においてもまず取り組むべき課題です。
禁煙してからの 経過時間 |
健康上の好ましい変化 | |
即時効果 | 20分後 | 血圧と脈拍が正常値まで下がる。手足の温度が上がる。 |
8時間 | 血中の一酸化炭素値が下がる。血中の酸素濃度が上がる。 | |
24時間 | 心臓発作の可能性が少なくなる。 | |
短期的な改善 | 2週間~3ヶ月後 | 心臓や血管など、循環機能が改善する。 |
1~9カ月後 | 咳や喘鳴(ぜんめい)が改善する。スタミナが戻る。 気道の自浄作用が改善し、感染を起こしにくくなる。 |
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1年後 | 肺機能の改善がみられる。 ※軽度・中等度の慢性閉塞性肺疾患のある人。 |
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長期的な改善 | 2~4年後 | 虚血性心疾患のリスクが、喫煙を続けた場合に比べて35%減少する。 脳梗塞のリスクも顕著に低下する。 |
5~9年後 | 肺がんのリスクが喫煙を続けた場合に比べて明らかに低下する。 | |
10~15年後 | 様々な病気にかかるリスクが非喫煙者のレベルまで近づく。 |
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更新日:2025年09月09日